ブックレビュー/バーチャル・エンジニアリング/バーチャルとは、クルマの作り方とは
ものづくり系の仕事に関わっているとCAD,CAM,CAEだといった言葉を耳にすることがあります。またそれを統合するためのシステムについて話が及ぶこともあります。モヤッと理解はできるのですが、正確に理解するためにまずは1冊本を読みました。
バーチャル・エンジニアリング(内田孝尚)という本です。
何回かに分けてメモを書きます。
・バーチャルはリアルそのものを表現できる
=現物として存在していないが、リアルな現物・現場と相対しているのと何ら変わらず検証やそれを基にした意思決定が可能、ということ。
感覚的には、設計はバーチャルでできても、リアルでは製造時に公差などでズレが出て、リアルとバーチャルは一致しないのではないか、と思ってしまう。
しかし製品の作りのばらつきさえもバーチャルデータを用いて機能等への事実上の影響を確認できるようになっている。
現在のバーチャルエンジニアリングは、
CAD(3D設計)
CAM(製造。3Dモデルを使った金型設計など)
CAE(解析)
PDM(製品データマネジメント)
の融合をさす。
・自動車の開発フローは、
コンセプトを構想する
→コンセプト実現のため、パフォーマンスと基本仕様を決める(構想設計)
→各モジュールの詳細仕様を設計する(詳細設計)
→機能検証をする。
という流れになっている。
機能検証の結果で詳細設計への手戻りを繰り返すと、期間と工数が増大してしまうことが問題。
クルマができるまで(トヨタ自動車東日本株式会社)